2009年5月9日土曜日

UQ WimaxのUD01OK(Wi-Fi Gateway)解析

UQ Wimaxが先日からモニターを開始したUQ Wi-Fi GatewayのWimax通信モジュールであるUD01OKを触る機会があったのでちょっと解析してみた。(モニタ募集は例によって外れた)
UQ WimaxのUD01SS解析 (1)も参照するといいかも。

このエントリの一行まとめ「UD01OKとUD01SSは98%くらい互換デバイス」。

UD01OKの概略

UQのモニタ(と少数の購入ユーザ)に対するWimaxの試験運用が始まってしばらくたつが、よく聞こえてくる感想が「屋外はいいけど、屋内じゃ通じない」「窓際ならいけるが、ちょっと遠ざかるとだめ」といった遮蔽物に対する弱さだ。というわけでこのWi-Fi Gatewayは「Wimaxがつながる窓際まではWimaxで、それ以降は802.11無線LANでつなげてやろう」という製品だ(ほかにも、複数クライアントで同時に利用とかもあるけど、まあどうでもいい)。株式会社OKIネットワークスが製造販売している。
Wi-Fi GatewayはUSB接続にWimax通信モジュールと、それをつなげる無線LANアクセスポイントで構成されていて、Wimax通信モジュール自体はWindowsPCに直接接続して利用することもできるようになっている。この通信モジュールがUD01OKだ。

UD01OKも、最近よくあるUSBの通信モジュールと同様に「ゼロインストール」機能が搭載されていて、最初はUSBマスストレージデバイス(CDROM)にみえてその中に必要なドライバが含まれている。Windowsで利用する際にはそのドライバとユーティリティアプリケーションが必要になる。

UD01OKのハードウェア仕様

USBのデバイスディスクリプタをダンプしてみたところ、UD01SSと同様にGCTセミコンダクタが開発した1チップのWimax SoCであるGDM7205を使っていた。また、Windowsドライバをインストールしてディレクトリを見たところ、ドライバもおおむねUD01SSと同じだった(UD01SSほど無防備かつフリーダムではなくて、ちゃんときれいに整理されていたが)。両社ともGCTから提供されたSDKを用いてドライバを書いていると推測される。

USBマスストレージデバイスからWimaxインターフェイスに動作モードを切り替えるコマンドも同じものが使えた。ざっと見ただけだが、その他USB上での操作コマンド群もUD01SSと同一だと思われる。

UD01OKとUD01SSのドライバは競合

ハードウェア構成がほぼ同一で、ドライバも同等のSDKによって構成されているためか、UD01SSをサポートするためのWindowsサービスとUD01OK用のサービスは競合してしまう。両方同時に使う人はほぼ皆無だと思うがUD01SSをインストールしてあったPCにUD01OKのドライバがインストールできずに一時間ほど悩んでしまった。

相違点・共通点

  • USBのベンダIDとプロダクトIDが異なることくらいでハードウェアとファームウェア構成は大体同じ
  • ユーザIDとパスワードを入れているNVRAMの中の情報がちょっと違う
  • NVRAMの中身のひねり方は共通
  • ドライバの見栄え的な出来や完成度はUD01OKのほうがよさそう
  • 無線デバイスとしての感度もUD01OKがよさそう
  • 大きさはUD01OKがUD01SSより体積比で2倍くらい
  • ファームウェアは両方ともLinux(version 2.6.12-uc0) 
まとめ

というわけで、UD01OKに関してもUD01SSの解析結果を参照するとよいはず。

あと、GCTのチップセット使っているWimaxモジュールは大体みんな一緒かもしれない、と予想できるので解析結果が無駄にならなさそうでほっとした。

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